<与野党への批判>対中政策

 最近ネット上では中国への批判が高まっている。背景にあるのはウイグル問題である。BBCが伝えているように、ウイグルに対する中国の同化政策が行われている。

www.bbc.com

ミャンマーのクーデター同様、大きく報道しなければならない事実だろう。IOCによる北京オリンピックの宣伝をするTwitterのコメントを開くとボイコットの呼びかけが相次いで投稿されている。にもかかわらず、どうして日本ではあまり報道されないのだろうか?

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<中国批判ができない現政権>

 そもそも外務省は今回の中国のウイグル政策については、ジェノサイドとは認めていない。加藤官房長官も人権問題に注視していくと行っただけで、明確に中国を批判することを避けた。この点で、欧米諸国に遅れをとっている。

mainichi.jp

背景にあるのは中国に依存しすぎた日本の経済構造にある。日本貿易会によると2019年において、日本は中国からの輸入が総輸入量の23.5%を占める。極端の話をすると、日本にある全てのものの5分の1から4分の1が中国製である。どれほど中国に頼っているかが分かる。そのため、政府やメディアは表立って中国を批判することができない。

www.jftc.or.jp

よく「中国と縁を切れ!」というコメントがTwitter上では散見されるがこれは誤った指摘ではない。「中国によるウイグル弾圧→中国と縁を切ろう」という論理構造に誤りはない。問題は縁を切った後のことを考えていないことにある。「中国によるウイグル弾圧→中国に依存しない経済構造構築→中国と縁を切る」という論理構造が日本の生存のために必要である。こうすれば国内の親中派打破にもつながるだろう。

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民主党政権の失敗>

 そもそも対中外交で日本が劣勢に立たされた原因は民主党政権にあると言っても過言ではない。その原因は尖閣諸島中国漁船衝突事件である。船長の釈放を求めて、中国政府は対抗措置を繰り返し、その一つとしてレアアースの輸出停止が行われた。これが痛手となり、日本政府は船長の釈放に応じた。中国側からすれば、日本がどれほどの圧力で屈するかの良い指標となったことは想像に固くない。尖閣諸島中国漁船衝突事件は今後の対中外交が不利となることを決定づけた事件でもある。当時の民主党政権を明確に批判しなければならない一つだと言えるだろう。(なお、民主党政権はその後レアアースの中国依存度を下げることには成功している。)

web.iss.u-tokyo.ac.jp

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 10年前から現在に至るまで、中国への批判は依然として存在するにもかかわらず中国への依存は変わらないために、対中政策は常に失敗している。早急に中国に依存しない経済構造の構築が急がれる。